デンマークの自然 -1-

Jan 29, 2021

北欧諸国の中でも最も南に位置し、ドイツと陸続きのユトランド半島と首都コペンハーゲンのあるシェラン島、オーデンセのあるフュン島という島を中心に443の島から成り立つデンマーク。日本でも人気のアウトドアブランド “NORDISK”の発祥の地でもあります。

「パンケーキのような国」と呼ばれるほど平らな国土を有しており、これはかつて氷河が大地を削って出来た地形です。日本人の感覚で山と呼べるものはないといって良いでしょう。アウトドアが適さないかのように思える地形ですが、実はその平らな地形ゆえに、小さな丘の上からでも氷河が作り出したその大自然を見渡すことができます。さらに寒冷な気候と乾燥した空気、強い風などの影響により、枯れ色の草原に低木など、そこにはまるで高地にいるかのような景色が広がっているのです。

それは同時に、大自然を満喫するための厳しい急登や、トレッキングのための高度な知識、食事やテントなどの重量装備が必要ないことを表しています。

人口密度が低いことから街と自然が近いことも特徴です。そのためあちこちにハイキングコースや焚き火エリア、ベンチ、テーブル、ゴミ箱などが自然を破壊しないように整備されています。

鬱蒼と茂る森や無数の湖、黄金色の草原、遠浅の海、街中に張り巡らされた運河は、ハイキングをはじめとしキャンプ、ピクニック、カヌー、釣りなど、多くのアクティビティを提供してくれます。暖かい季節には、ヒュッゲ*を自然の中で楽しむこともできるでしょう。デンマークは初心者や体力にあまり自信のない方でも、アウトドアを楽しむのに適した国といえるでしょう。

*ヒュッゲ:Hygge。デンマーク独特の文化。「お気に入りのものに囲まれて、大切な人たちと過ごすリラックスした時間」のこと。あいまいで定義は難しい。

北欧通信では、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、アイスランド、グリーンランド(デンマーク領)、フェロー諸島(デンマーク領)の自然やネイチャーアクティビティについて紹介していきます。

次週はデンマークの自然編  -2-。デンマークでのハイキングの様子をお届けします。